私もこの検定をお勧めします!

「この検定試験は企業が最も求めるスキルにマッチしているので、学生はもちろん、企業の新人教育のツールとして最適だと思います。インテリアを学び、インテリアに携わる方に、幅広くチャレンジしていただきたいですね。」

建築・インテリアの世界にCADを取り入れた草分け的存在でもある河村 容治氏は、東京都市大学の都市生活学部において、Space Designer検定試験の課題をカリキュラムに取り入れ、さらに期末試験にも採用しています。ご自身がかかわったインテリア教育の課題と、Space Designer検定試験の有用性についてお話を伺いました。


元東京都市大学都市生活学部教授 博士(美術)日本インテリア学会名誉会員 一級建築士
河村 容治氏
1977年 東海大学大学院修士課程終了後、建築設計事務所勤務を経て、1994年独立 一級建築士事務所 河村工房主宰 設計活動のほか、女子美術大学、武蔵野美術大学、文化学園大学、東横女子短期大学、東京都市大学などで、CAD・CG・BIMを用いたインテリアデザイン教育にたずさわる。
「インテリアコーディネーターハンドブック」(共著)、「超図解で全部わかるインテリアデザイン入門」など、インテリアデザインに関する著書も多数執筆。

建築・インテリアの分野にCADをいち早く導入

 私がCADを利用し始めたのは今から30年ほど前ですが、当時はまだ建築分野におけるCAD利用の黎明期で、非常に画期的な出来事としてとらえられた時代です。さまざまなメディアに取り上げられ話題となったことで、建築業界はもちろん大学などの教育機関からも問い合わせが相次ぎ、導入にあたってのコンサルティングやカリキュラムの作成、そして実際の教育まで幅広くかかわってきました。

 CADが2次元から2.5次元へ、そして3次元へと進化していく過程で、インテリアの世界にもCADの活用範囲を広げ、インテリア専門雑誌で、「CADのすすめ」という長期連載も行っていました。CADをインテリアの世界へ普及させることに、少なからず貢献できたと思っています。

「Space Designer検定試験」を期末試験課題に採用

 教育分野においては、東京都市大学(2009年に武蔵工業大学と東横学園女子短期大学が統合され名称変更)の都市生活学部の開設にかかわりました。前身の武蔵工業大学には、古くからの実績のある工学部の建築学科がありましたが、都市生活学部は「文系の建築学科」として立ち上げた新設学部です。

 従来の工学系の建築学部・学科では、建築の専門的な知識を学ぶことはできても、企業人として求められる経営的な知識やコミュニケーション能力は学べない。そこで、専門的な知識と経営的な知識、そしてコミュニケーション能力を併せ持つ人材を育成することを目的とした都市生活学部を新たに設けたのです。結果、企業側の理解を得られ、新設学部であるにもかかわらず高い就職率を達成しました。

 この学部では、「設計製図」にはあまり時間を割きません。図面を「描く」ことよりも、CADのデータから図面を「読む」ことに重きを置き、読み取った図面を基にした正確な「CGパース」の作成も学びます。こうした教育内容が「Space Designer検定試験」とマッチすることから、この検定試験の課題をカリキュラムに取り入れ、さらに期末試験にも採用しました。

資格の取得と実践的な実力が身に着けられる

 この検定試験を授業に取り入れたことで、学生たちに共通した「弱点」があることがわかりました。授業では、建築の基礎から図面の読み方、CGパースの描き方まで、いろいろなことを学びますが、それがつながっていない、ということです。今の学生は、パソコンやCADソフトはすぐに使いこなし、非常に表現力の高いCGパースを描くことができるのですが、それはあくまでも「自由な設計」でしかない。人から与えられた図面を読み、正確なCGパースを描き、そこに住む家族構成やライフスタイル、そして要望事項を盛り込んだうえで魅力的な提案書にまとめるという、実際の建築・インテリアの現場で行われているような「つながり」を持った提案力に欠けていたのです。建築の現場は一人で仕事をすることはなく、共同作業で進めていきます。そういう観点からもより実践的な実力を身に着けることができるという点で、「Space Designer検定試験」を高く評価しています。

 この検定試験は、人の意見を聞いたうえで説得力のある提案を行う能力を証明するものとして、学生はもちろん、企業の新人教育のツールとして最適だと思います。受験に使用するソフトウェアを限定せず、試験期間内であれば、どこでも取り組むことができる。さらに、受験に際して提供される図面は、日本インテリア学会が普及を進める「インテリア製図準則」に準拠していますから、インテリアを学び、インテリアに携わる方に、幅広くチャレンジしていただきたいですね。